
RolleiCoad
窓ぎわに、カットクリスタルを 吊してある。
午後になると 射し込んだ陽の光が そこで反射して、
部屋中の壁に、たくさんのちいさくて鮮やかな 虹ができる。
いまくらいの季節になると、
部屋の造りと 陽の差し込み具合の関係で、
一年中で一番 たくさんの虹ができる。
虹だらけ。
窓を開けておくと、
流れこんでくる風で クリスタルが揺れて、
そして壁の虹も ちろちろと揺れる。
そうなると、
ひだまりでごろごろしている ちいたん(猫)が、瞬間起動する。
部屋のいたるところで踊ってる虹を 追いかけて,
狂喜乱舞の 大フィーバー。
部屋中を 虹と猫が 踊り狂い、
なにかと 集中できない午後...。
風は たえまなく するすると流れ込んでくる。
部屋のなかにも ワタシのなかにも。
きょうの空は
なんだか水彩画みたいで 綺麗だ。
絵筆で曳いて ぼかしたみたいな みずいろに
すこし湿らせた真綿みたいな しろいくも。
こんな空の日は いろんなことを ほっぽりだして
どこか遠くへ いきたくなるなぁ。。
いらないにもつを ぜーんぶ 置いて、
てぶらで ふらふら
でかけたい気分だ。
ココロを洗いに
キモチを洗いに
いそがしい いつかに どこかに忘れた
まあたらしい じぶんを
もういちど 連れに。
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RolleiCoad
くうきの 凛とひきしまる 深夜。
誰かが 突然 外から
玄関のノブを まわした。
がちゃり。
.........開かない。
あたりまえだ。
鍵 かけてあるもん。
瞬間的に 時計を見たら、
午前2時過ぎ。
誰かが 勝手に
うちに 入ってこようとしている...。
こんな時間に、 いったい 誰が???
ここで にわかに
背中のあたりに
戦慄が はしる。
得体の知れない誰かは、
こんどは ドアを無理矢理 開けようとして
ノブを がちゃがちゃ回しながら
すごい音たてて
ドアを 押したり引いたり しはじめた。
ガンガン ガンガン!!!
...たぶん 足とかも つかってる..。
......変質者??
このまま どっかから
押し入ってこられたら
どうしよう..??
カラダが 緊張してくる。
ドガドガドガッ!!
がちゃがちゃ がちゃがちゃ!!!
(汗。汗。汗。。。。)
その誰かは
数分ドアと 格闘しつづけ...
そのあと 急に 諦めたらしく.........
それから
しずかに 立ち去っていく 気配がした...
.....ほっ。
「ドアの向こう側にいるのは、
ジェイソンみたいな、超・怪人じみたやつで 、
ソイツは今、すごい形相で ドアを こじ開けようとしてる..
そして その片手には....
うう..やっぱり、チェンソー!!???」みたいな妄想に、
ズブズブに はいりこんでしまってた自分に 気づく..。
恐怖映画の 悪影響だなぁ...。
そのあと しばらく経って、
おまわりさんが やってきた。
その不明な人物は、
うちの並びの数軒の家に 順繰りに同じことを繰り返して、
通報されたらしい。
結局 ソイツの正体は わからずじまいみたいなんだけれど、
おそらく それは酔っぱらいさんだったみたいで、
「酔いすぎて じぶんの家がわからなくなって、
手当たり次第の家のドアを 開けようとして、
んで、どこも開かないので ヤケおこしてたらしい」..という、
オチは なんだか 気の抜けるようなモノだった。
どのドアも開かず
家のみつからない彼は
そのあと どこへ消えたのか....???
そういえば、ワタシは ずいぶんまえ、
ドアの いっぱい並んだ廊下を 歩いている夢を
見たことが あったなぁ
....なぁんてことを おもい出す。
その廊下から 外に出たいんだけど
どのドアからなら 外に出れるのかが 全然 わからなくって。
次々 ドアを開けていくんだけれど
開けても開けても 違うドア....
いつまでも 見つけられないドアを探し続けてる...みたいな、
なんだか そんな 夢。
おうちの みつからない酔っぱらいさんも
もしかしたら そのときのワタシと おなじような悪夢の中で、
必死になって 「ただしいドア」を
探してたのかも しんないなぁぁ。。
ふかい酔いに 連れていかれた、
意識の底の、果てしない夢の、
そのなかで。
あまりにも お騒がせな 深夜の酔っぱらいさんは
結局 「じぶんのための ドア」に
ちゃんと 行き着けたんだろうかにゃ。。。
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