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kakegaenai

・・・ いちまいの 四角い写真 + 「なにか」 ・・・

保身しすてむ



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ヒニャさんが作って 大事にしていた小物が、
机の上の ヘンな場所に 置かれていた。


ヘンな場所っていうのは、
よっぽど慎重な人じゃないと
明らかに ひっかかりそうな、
そんな場所って意味で、ヘンな場所。


急いでいたか何かで
それは なんか取りあえず そこに置かれていたらしい。


それを、元来 注意力の欠落してるワタシが
電話の受話器で ひっかけて、

壊した。




明らかに ひっかかりそうな場所だったけれど
もっと注意力があれば 避けるとか
前もって どかすことだってできたわけで..。


一切の言い訳を 省けば、

「ワタシが」「ひっかけて」「壊した。」「ヒニャさんの 大事なもんなのに。」

と、いう要約になる。




やった瞬間、一瞬のうちに アタマの中で
いろんな考えが フラッシュ。


そしてその結果として
口から出たのは...



「あー..ヒニャが へんなとこに置くから、ひっかけたー。
 こんなとこに 置いとくからだよー。
 置くなよー。」

とかいう セリフだった。




「...............。」

ヒニャさん とてもビミョーな顔して
無言でワタシを じぃぃと 見ている....。



そのビミョーな顔を みながら
じぶんのアタマの中で ついぞ展開されてたコトを
振り返ってみた。




やった瞬間、ワタシは まず、
「あー やっちゃったー、
 ていうか、これ ヒニャのすごい大切なやつじゃん。
 うー、ヤバイー。」と思い、


次の瞬間には
「ああー、これ壊れたの、 ヒニャ悲しむだろうなぁ..」と思い、


それから
「うぎゃー、なんて 謝ったらいいかなー..」と思い、

(ここで ヒニャの がっかり悲しむ顔が、リアルにフラッシュ....。)


そしてそれと同時に アタマの中で
「おまえののせいだー..
 おまえは ヒニャの悲しむこと したー。
 おまえは ひどいー。
 ひどいやつーー。」
という声が 聞こえはじめ...


その批判してくる声を 黙らせるために、
「でもこれは こんなヘンなとこに置いたヒニャが わるいー。
 そうだ、これじゃ誰だって ひっかけるよー、

 ヒニャのせいだー。
 そうだそうだ、これじゃ誰だって そうなるんだー。
 ワタシ わるくないよねー。
 ワタシも、被害者ー。」
という論理が 構築され...。


この間、ほんとに 2~3秒..。



そしてワタシは 正当性を強調するセリフだけを 口走って、
「とにかくまず、認めるところは認めて ちゃんと謝る」っていう
基本的にたいせつなことを 忘れたのだった。



あああ、あぶない。
じぶんを守ることばっかりしかしない がっかりなやつに
なるとこだった。

一番 必要なことは
全然 そんなことじゃないだろ、ワタシ。





気がついたから
謝った。




「ごめん、ヒニャー..
 最初から ごめんて言おうと思ったんだけど、
 ワタシの中の セコい保身システムが 作動して、
 じぶんがわるくないコトにしなくては!!とか思ったら
 結局、ヒニャのせいってコトにしようとしたー...。


 

 
 こわして ごめんね。




 壊れたやつ、一緒に なおそ。」





そう言ったら
無言だったヒニャさんのほっぺが
ぽぉっと あかるくなって、
そして それから
うふふ、とわらった。





そのあと
その壊れたやつを
いっしょに 修理した。






いっしょに きゃいきゃい修理するじかんも、

それもそれで

なんだか たのしい じかんだったりした。















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  • HITOKOTO



            Rolleiflex


    ほぉんの ちょっとしたヒトコトなんだけれど

    わざわざ コトバに出して言ってもらうと

    すごく うれしいことが ある。





    いつも ありがと

    とか、


    とても たいせつに おもってるよ、

    とか、

    そういう ちょっとした ヒトコトね。




    こういうコトバって よそのヒトには わりと普通に言えても、
    身近な誰かには ほとんどのヒトが
    考えてみると ぜんぜん 言ってなかったりするもんだ。




    「こんなこと 今 わざわざ 言わなくてもなー..]
    とか

    「あらたまって そんなこと 言う必要ないよなー」
    とか

    「ちゃんと心ではそう思ってるから いいよね、べつに
     コトバにしなくたって..」とか

    アタマの中で なんかいろいろ 言わなくていいって理由 くっつけて、

    そして 言わないままに 過ぎていく。




    近くにいれば 近くにいるほど。

    身近だったら 身近なほどね。







    ただなんだから

    言えばいいと おもうの。





    もし仮に いまその相手が それを
    まるで 喜ばないみたいに見えても、

    そういうヒトコトは 相手のココロのどこかに
    ちゃんと残って 待機してて

    そのヒトが なにかで すごく落ち込んじゃったり
    じぶんなんて取るにたらないとか 思えちゃたりしたときに

    ふんわりと甦ってきて
    そのヒトに 力強く 寄り添うことができると おもうんだ。





    だから あげとくといいとおもうの。




    貯金みたいに。
    そのひとが必要になったとき
    使えばいいように。






    特別な理由が なくても

    その ときどきに



    しなやかに

    ちょっとだけ おもいきって







    せっかく コトバがあるんだから


    そうやって もっともっと いっぱい


    あげてみるのもいいかもなぁ なんて



    おもうの。














    ....................................


    関係ないけど、


    ちいさい虫みたいなもんを

    みつけちゃったときの のうごきって、

    なんか みょーに カワイイ。。







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  • 穏やかに流れる 時間は



    sx-70






    ちょっとした用事で、とある老人の家に 行った。



    園の中庭にある ちいさな お花畑の横で
    ひとりのおじいちゃんが 車椅子のおばあちゃんの髪の毛を
    櫛で ていねいにていねいに 梳いてあげている。


    なんだかとても 大切なモノを扱うときにする 手つきで、
    おじいちゃんは おばあちゃんの髪の毛を
    ていねいに ていねいに 梳いてあげている。



    うふふふ、なんだか ほほえましいにゃあ...
    そんなふうに思いながら、
    しずかにその脇を 通り過ぎた。



    用事をすませた 帰り際、
    又、同じ園庭を 通った。


    おじいちゃんは まだ さっきとおなじように
    あばあちゃんの髪を 梳いていた。

    やっぱり大切なモノを扱うときの手つきで
    おばあちゃんの髪を 梳いていた。

    ていねいに ていねいに 梳いていた。




    近くにいた職員さんが ニコニコしながら
    話しかけてきた。

    「仲よし でしょう??^_^」
    「なかよしですね ^_^」


    「ご夫婦とかじゃ ないんですよ。
     でも なんだか どうしても そばにいたいらしくて。
     おじいちゃんは 朝おきるとすぐ
     あばあちゃんの部屋に 行っちゃうんです。

     で、一日中 許される限り、
     おじいちゃんは おばあちゃんのそばに いて、 
     なんだか妙に愛しいものを見る顔つきで にこにこおばあちゃんを見ながら、
     ああやって 髪を とかしてあげるんです、ずうっと。。。」



    おばあちゃんは まだここに入りたての 意識がしっかりしてた頃は、
    毎日 いろんなコトで文句言って 怒ってばかりいる人だったらしい。

    おばあちゃんは 来る日も来る日も
    いつも なにかに怒って
    すべてに 怒鳴ってばかりいて..

    そのうち 家族も すっかり面会に こなくなって...

    そして、だんだん 意識がいつも朦朧と どこかを彷徨ってるようになった頃、
    あのおじいちゃんが ここに やってきたんだって。


    「今、おばあちゃんはもう、 意識も記憶も おぼろになってしまったけれど、
     ああやって 誰かに大切に思われて、
     日がな一日 世話焼いてもらって、
     あの穏やかで満足そうな表情を見ていると
     人間 なにが不幸で なにがシアワセなのか
     実際 わからないなぁ。。なんて
     そんなこと しみじみ思ったりしちゃうんですよね。。。」


    職員さんは 穏やかな口調で
    最初から最後まで ニコニコしながら
    ワタシに そんな話しを してくれた。




    立ち話をしてるワタシタチのことは まったく意識に入ってない様子で、
    おじいちゃんが ふいに つと立ち上がる。


    なにをするのかと 見ていたら
    おじいちゃんは 庭のはじっこに咲いていた真っ赤な花を
    いきなり ぐいぐい ちと乱暴な手つきで 摘みとった。



    で、おじいちゃんは その花を持って おばあちゃんのところに戻ると、
    にこにこしながら おばあちゃんの よく梳いた髪に
    その赤い花を ていねいにていねいに さしてあげたのだった。(わお。)




    そのとき ワタシは

    おばあちゃんが 子どもみたいに

    やわらかく わらったのを 見た。



    それは なんだか
    ワタシまで おばあちゃんに惚れて
    毎日髪を梳きに 通いたくなりそうな、
    カワイくて ちょっと初々しい、
    穏やかで やわらかな わらいかただった。







    シアワセ は



    気づくココロさえあれば

    もしかしたら そのときいる いつもそこに

    いつでも たしかに

    あるものなのかもしれない






    それに気づけるココロさえあれば











    もし ただ  それだけ  あったなら






















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    プロフィール

    <font size=3 color=pink>U.M.I.</font>

    Author:<font size=3 color=pink>U.M.I.</font>
    「一枚の写真+ナニカ」の
    ブログです。

    ナニカは、
    その日におもったコトだったり、
    詩のようなモノだったり
    できごとだったり。
    写真とナニカは
    関係ある時もあれば
    全く無関係な時もあり、
    まちまちです(ё_ё)

    2〜3日くらいの
    ペースで 更新。
    (..たぶん...)


    のぞいていただいて
    アリガトー・

    あなたのきょうが
    とてもいい日で
    ありますよーに・


    ここのコメント欄は、
    書いて頂いたコメントに
    ワタシが レスを、
    つけないカタチに
    しています。
    思いつきノートみたいに
    好き勝手なことを、
    書き残してもらえれば、
    とおもいます。

    (レスつけませんと言っても
    「基本的には」なので、
    その時々の判断または
    機に応じて、
    ナニカ書いたりも
    イタシマス。。^_^)

    コメントはひとつひとつ、
    トテモいろんなコト感じながら
    トテモたいせつに、
    読ませていただいて
    います。


    読んでいただいてアリガトー。
    コトバを重ねていただいてアリガトー。
    気づきを拡げてもらったり、
    エールメールをいただいたり、
    そんなふうに様々なカタチで
    支えていただいてるコトに
    トテモトテモ 感謝シマス。


    ホントウニ

    ドウモ

    アリガトウ

    ゴザイマス。



    ☆フォトギャラリーHP☆
    「 YES。」
    まえブログの作品等も
    ちょっと
    置いてあります。



    メールは、、
    上記H.P.の
    メールフォームから
    オネガイシマス。


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    ヨロコビながら
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